きよら通信  〜きよら鍼灸院 高野のブログ〜

祐天寺駅から徒歩3分の住宅街にある小さな一軒家で鍼灸マッサージ治療をしています。

「困っている人」を読んだ。

読み終えてふとバスの窓から外に目をやると
路肩に胸部レントゲン車が停まっている。
車体に

HEALTH
LOVE
PEACE

の3単語。
何で英語?何でこの言葉?とちょっとツッコミを入れたくなるような組み合わせ。
まあ、健康も愛も平和も大事だよね・・・

表紙のインパクトに目が留まり、
(似顔絵がプロフィール写真とそっくり)
Twitterで話題になっていた「困ってる人」を読んだ。



数々の難病モノや闘病記録本の中でも
この本は飛びぬけてイキがいいというか、
文才のある若い人が書くと
「具合が悪いこと」もこんなに面白おかしく(?)読めるんだなあ。
とはいえ、中途半端な知識があるだけに潰瘍や曲がらない関節や太い注射針を想像して
イタタタタ、と顔が自然に歪んでしまうんだけど。
最初から最後まで、とにかく本当に痛そうだ。
前半まではわりと普通(?)の闘病生活なのだが、
主治医達とのバトルや手厚いとは言い難い社会保障制度に憤る
「難病患者のマリアナ海溝」あたりになると
身内のことで何年か病院通いやら役所の窓口でぐったりすることやらを経験した身として
俄然他人事とは思えない。
うん、その苦労、疲労困憊、悔しさ、怒りを表現するのに
このページ数じゃ全然足りないよね!と思う。
でもどん底まで落とされた心の状態を
逐一細かく描写しすぎなかったおかげで
さらっと読ませちゃうところがこの本のいいところではないかと。

自分が25歳の時、何してたかなあ。

発症から始まって入院に至るまでの日々、
入院中の出来事の数々、そして自立を決心して退院するまでの
「難病」にまつわるエピソード中心になっているが
語りたいことはこんなもんじゃ収まらない、という気力が伝わってきて
「ムーミン谷」と評する彼女の故郷、福島のこと、
彼女が病気になる前にアジアの難民キャンプで体験したこと、
病気になってからの現場への思い、
今考えていること、退院してからの生活・・・
もっともっと、知りたくなる。
(「あの人」とのその後も、どうなったのか、とても気になる)

だからこの本が売れてるんだな。

アマゾンでは一時的に品切れのようです。
治療室に置いてありますのでご興味のある方は読んでみてください!

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